外壁塗装 塗替時期の自己診断

外壁塗装の寿命

一般的に言われる外壁塗装の寿命は5～10年です。 最も寿命が短いのはアクリル系塗料。安価なため、新築時に使われることが多かったのですが、最近ではここまで安価な材料を使うことは減ってきました。

今の主流はウレタン系塗料。概ね10年程度の耐久性があり、比較的安価なため、新築時によく使われます。10年以内の漏水は業者も責任を問われるため、10年の耐久性が期待されるウレタン系塗料が多く使われています。

高耐久の塗料として使われるのがシリコン系塗料。目安の寿命は15年です。価格は上がりますが、長寿命をアピールしている場合はシリコン系塗料が使われることが多いです。

最高級グレードがフッ素系塗料。塗替えが困難な建物や場所で使われます。寿命は20年程度。住宅の場合、塗料を長寿命としても、他の材料の寿命が先に来てしまう場合があるので、「高耐久」を最大のアピールポイントとして外壁塗装だけでなく住宅全体で長寿命を図った場合以外はあまり使われません。

 

外壁塗装 劣化の自己診断

はっきりわかる塗料の劣化の症状はチョーキングと呼ばる白化現象です。ガードレールなどを触ると手に白い粉がつく あの症状です。

段階としてはかなり劣化が進み、塗料の防水効果は失われつつあり、なるべく早く塗り替えを行う必要があります。

なので、 はっきりとしたチョーキングの症状が現れる前を自己診断したいです。その症状は、 ・塗料のツヤがなくなる ・色があせてぼやけている ・強くこすると多少 白い粉が付く このあたりの症状が目安となります。

 

一方で、塗料によってはチョーキングが起きにくいものがあります。だからといって劣化が進んでいないわけではなくので、劣化を判断しずらいところが難点です。

この場合、 塗料表面では防水効果を失って湿潤状態が続くので、カビや藻が発生することがあります。外壁に黒い汚れに気づいたら、それはホコリ汚れではなくカビや藻かもしれません。ツヤ落ちや色あせ具合と合わせて、塗料の劣化を判断します。

その他に、 亀裂ひび割れは要注意。そこから外壁内に水が侵入すると、構造体を腐らせてしまうので適切な処置が必要です。市販のコーキングなどは応急処置としては効果がありますが、完全な漏水防止をDIYで行うのは困難です。応急処置が終わったら早めに業者さんに相談しましょう。

 

外壁塗装 シーリングの劣化

塗装表面だけでなく、構造体のつなぎ目も合わせてチェックを行います。サイディングボードと呼ばれる成形板の外壁の場合、板と板の継ぎ目部分にコーキング・シーリングと呼ばれる緩衝止水剤が施されます。

シーリングは経年変化で硬化し、ひび割れやすき間が発生するようになります。このすき間から水が侵入すると構造材を腐らせてしまいます。シーリングは他の材料より寿命が短く、10年がやり直し時期の目安です。

品質の良い建物であれば、シーリングを２重にするなど、シーリングの劣化が即座に浸水とならないよう工夫されていますが、すべての建物がそこまでの対策をとっているとは限りません。シーリングの劣化を発見したら、大きな被害となる前に業者さんに相談するのが良いです。